指導者の実力と能力
元教習指導員を謳っている場合
技能検定員資格の有無はどうか
前回、ペーパードライバースクールは誰でも簡単に開設することができて、公安委員会からの指導・監督を受ける必要もなく、教習指導員資格等も必要ないというお話をさせていただきました。教習指導員資格の保有をアピールしていたとしても、ふつうに勉強して対策を行えば合格できるレベルの資格審査に合格しただけのことです。それほどハードルの高い資格審査ではなく、実際に筆者は3日間の独学で合格しています。したがって、自動車教習所の外では、教習指導員資格の保有が受講者に対して特段の安心を与え、指導者自身の実力・能力を判断する材料にはならないということです。教習指導員資格を保有していても、指定自動車教習所や特定届出自動車教習所の業務に従事していなければ、ただの紙切れです。
次に、元教習指導員を謳っている場合、技能検定員資格の保有をアピールすることがあります。指定自動車教習所でも一部の教習指導員しか有していない資格が技能検定員資格です。技能検定員とは、運転免許試験場等の技能試験官(警察官又は警察職員)同様、技能検定の採点を行うことができる者のことで、教習指導員資格同様、公安委員会の行う審査に合格する必要があります。
指定自動車教習所に指導員候補として採用されれば、ほぼ全員が取得する教習指導員資格とは異なり、教習指導員としての経験年数、本人の意欲・能力、人事評価を考慮し、技能検定員審査を受けさせる者を選抜することが一般的です。技能検定は、運転者の安全運転能力の有無を選別するためのきわめて公共性の強い業務です。そのため、技能検定業務に携わる技能検定員の資格要件等については法令上厳格な規定があります。教習指導員の誰もが技能検定員になるわけではありません。
教習指導員審査と比較すると、技能検定員審査は若干ハードルが上がりますが、ふつうに勉強して対策を行えば、悠然と合格できる内容です。筆者の場合は、教習指導員審査(普通)に合格した約5か月後、技能検定員審査(普通)に合格しています。教習指導員審査の際と同じく独学で対策を行いました。指定自動車教習所に所属していない一般の受審者として技能検定員審査(普通)に臨み、1回目の審査で合格しました。その後、自己研鑽を目的に、中型、大型などの技能検定員資格を取得したことは言うまでもありません。
技能検定員審査は学歴、指導者としての適性、運転経験などに関係なく受けることができます。しかし、所属する自動車教習所の中で、ある程度、篩にかけられている状況からすると、技能検定員資格の保有者には、一定の経験・意欲・能力・評価があったことを認めることができるのではないかと思います。
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